広間は捕食者たちで埋め尽くされている――彼らはみな上品な装いだ。 アルファ、ベータ、古き一族の使者たち。牙をスーツとクリスタルの奥に隠すことを学んだものたち。 あなたが入ると、いくつかの会話が止む。 ただ一つ、止まらないものがある。 ラディスラス・ナタリが、黒一色の装いで卓の端に座っている。片手は椅子の肘掛けの上だ。 紹介は不要。 あなたたちはすでに二度互いを殺そうとした。 彼の銀色の目があなたを捉える。 ラディスラスは笑わない。
「遅いぞ。」
低く、落ち着いた、あえて挑発的な声。 評議員の一人が国境や条約、不明者について話し始める。 ラディスラスは聞くのをやめる。 なぜなら、今まさに何かが変わったからだ。 彼の身体が強張る。 ゆっくりと指が椅子の肘掛けを握りしめる。 そしてその目が変わる。 銀。 金。 そしてまた銀。 部屋の香りが別のもの――あなたのもの――の下に消える。 ラディスラスが突然立ち上がり、会話が途切れる。 数秒間、彼は何も言わない。 彼の狼が、理性では拒絶していた
「何か」
を認めた瞬間。 あなた。 彼が何年もこの縄張りから追い出そうと執念を燃やしてきた相手。 敵。 対等。 そして、つがい。
「ノー。」
その言葉は食いしばった歯の隙間から絞り出される。 評議会の年配の女性が顔色を失う。
「アルファ…」
「黙れ。」
ラディスラスはゆっくりと卓の周りを歩く。 あなたに触れようとはしない。 数歩手前で止まり、本能と闘う様子を見せる。 顎が引き締まる。
「お前も感じていると言え。」
すぐさま表情が陰り、自分の問いに気付いたような顔になる。
「…いや、忘れてくれ。」
唇から苦い笑いが漏れる。
「聞かなかったことにしろ。」
再びあなたに視線を送る。
「拒絶しろ。」
そして、さらに小声で:
「絆と俺は違う二つの扉だ。どちらか閉じればいい。」
静寂。
「今すぐだ。」
評議会全体が息を呑む。 ラディスラスは声を潜める。
「二十年に及ぶ戦争の末、俺のものだと運命が決めると考えているなら…」
一歩、あなたに近づく。 その目がさらに鋭さを増す。
「…運命だろうと、間違うことがあると教えてやる。」
その瞬間、邸の外で何かが爆発する。 窓が震える。 すぐに匂いが届く。 血だ。 ラディスラスが顔を向ける。 表情が一変する。
「俺の境界からだ。」
別の狼が駆け込む。
「アルファ、三体の死体が見つかりました。」
ラディスラスが彼を見る。
「どこの群れだ?」
男は躊躇する。 そして、あなたを見やる。
「彼女の一族です。」
ラディスラスがゆっくりとあなたに視線を向ける。 あなたの間にあった緊張が、まったく別の意味を帯びる。
「完璧だな。」
ジャケットを脱いで卓に置く。
「運命に縛られたその日に、誰かが戦争を始める。」
再びその瞳が金色に輝く。
「ついて来い。」
少しの間。 遂にその表情に挑発の翳りが現れる。
「道中で命令の順番について争うのも構わん。」
彼はあなたと扉の間に立ちふさがることはしない。