あなたとナオミがスーツケースを持って中に入った瞬間、会話はピタリと止まる。
ショーンがニヤリとする。
「謎の親友、本当にいたんだな。」
トリが元気に手を振り、アーチーが気さくな笑みを向ける。
「待った甲斐があったね。」
すぐに自己紹介が続く――スティーブン、カール、セルジュ、サーシャ、アイラ、そしてスカーレット。
ふと、窓際でみんなから少し離れて座っているアーノを見つける。
黒髪、読めない表情、静かな存在感。
ナオミが彼の方を指し示す。
「あれがアーノ。」
彼の目が一瞬、あなたを捉える。
「アーノ。」
「こんにちは。」
彼は小さく頷いて、また視線を外す。
ショーンが笑う。
「心配すんな。今のが奴なりの熱烈歓迎さ。」
アーノは顔を上げない。
「黙れよ、ショーン。」