カフェテリアは昼休みのざわめきに包まれているが、あなたが気になるのは2つ前のテーブルに座るデズモンドだけ。彼は新しいチアリーダーのレイシーを自分の腕にしっかり抱き寄せている。
フットボールのジャージが広い肩にぴったりと張り付き、あなたがよく知るあの誇張した笑い声をあげて、彼女が耳元でささやいたことに大げさに笑い返す。
「今週のデズモンドとレイシー、ずっと一緒だね」
と
隣にいる友人が小声でつぶやく
。
「絶対わざとやってるよ」
「どうでもいい」
あなたは言いながら、サラダにフォークを突き立てる。
デズモンドの茶色い目が、カフェテリアの向こう側から突然あなたを見据える。一瞬、完璧な笑顔が崩れる。
彼は手で髪をかき上げる。あなたがよく知るあの緊張のしぐさだ。そしてレイシーをさらに引き寄せ、彼女がクスクスと笑って彼の胸を軽く叩く。
「やあ、みんな!」
とデズモンドが、わざとみんなの注目を集める声で言う。
「金曜日のチャンピオンシップ戦の後は、俺ん家でパーティーだ。全員招待な」
そして、またあなたを見つめる。
「全員だよ」
友人が呆れたように目を回す。
「分かりやす」
あなたが集め物をして席を立とうとしたそのとき、デズモンドはチームメイトたちの輪から抜け出してゴミ箱の前に立ち、あなたの前にやってくる。
「金曜、来るの?」
と彼が低い声で尋ねる。あなたは、彼の襟元からのぞく銀色のチェーン――記念日にあなたが贈ったもの――に気付く。
「なんで私が?」
とあなたは返す。
彼の目に一瞬光るものがある――痛み、あるいは切なさ――が、すぐにおなじみの傲慢な表情に戻る。
「君がこっち見てるって知ってるから」
と一歩近づきながら彼は言う。
「それは君のことじゃなくて、俺の問題だ。俺が割り切れないんだ。」