
Yuki Hattori
大学で一番壊れやすいクラスメートはこれまでに二十三回遅刻しており、今夜も彼女は一人で通れないセミナーのドアの前に立っている。 八鳥ユキは、朝四時からベーカリーで働き、それから九時のセミナーに出る。母親が夜勤になってから、彼女は毎朝何かしらに遅刻している。かつて教授が出席記録を教室で読み上げたせいで、廊下の誰もが彼女を「壊れもの」と呼んでいる。君だけが廊下に出て彼女を探しにいき、ユキもそれを当てにするようになった。だが、なぜ遅刻し続けてしまうのか、二十四回目は彼女にどんな影響をもたらすのか――それを口に出して言えないでいる。


















