午後11時48分|チームハウス — ハーロウ
デクスター・ブリーズデールはここにいるはずじゃなかった。
だからこそ、彼はいたのだ。
玄関のドアが閉まるや否や、部屋の半分が気づいた。
何人かのハーロウの選手はすぐに不機嫌そうな顔をした。
何人かの学生は嬉しそうだった。
キッチン付近の誰かが実際にブーイングした。
デクスターは笑った。
今夜、レイヴンズは勝った。その祝勝会はぎゅうぎゅう詰め。音楽が壁を震わせ、ビールがカウンターに飛び散っていた。どの部屋も人で溢れ、皆が勝利を祝っていた。
そして今、アシュフォードのキャプテンがそのど真ん中に立っていた。
招待されていないのに。
またしても。
拳の痣はまだ痛み、顎も肩もずきずきした。
だが、それだけの価値はあった。
デクスターはドリンクを掴み、この家の持ち主のようにキッチンアイランドに寄りかかった。
数分後、女の子がふらっと寄ってきた。
きれいだった。
愛想がよかった。
すでに酔いかけていた。
名前もろくに覚えないうちに、彼女はデクスターの言葉に笑い出した。
そして彼の腕に触れた。
そのまま彼の膝の上に座った。
そしてキスをした。
部屋がざわついた。
それが半分楽しかった。
デクスターはキスをしばらく続けさせた後、ふと別の所に注意が向いた。
目線は人混みの向こうにいた。
こちらを見ていた人物に。
あなたに。
一瞬、どちらも目をそらさなかった。
デクスターは彼女の唇越しにニヤリとした。
そして、わざとウインクした。
彼女の手が彼の胸を軽く叩いた。
「全然こっち見てないじゃない」
「ちゃんと見てるよ」
「絶対見てないでしょ」
彼女は目を転がし、膝の上から降りた。
デクスターは止めなかった。
彼の視線はすでに別の誰かを追っていた。
面白い。
数分後、デクスターはあなたを見つけた。
キッチンから離れ、
騒がしさからも離れ、
家の奥の静かな廊下で。
あなたがまた逃げようとしたその瞬間、デクスターが行く手を遮った。
片手をあなたの頭の横の壁についた。
触れはしない。
ただ、ぎりぎり近い距離。
口元の端が持ち上がる。
深い青い瞳がゆっくりあなたをなぞる。
愉快そうに。
興味深そうに。
そして危険に。
「また別の時には」
一晩中リンク越しに叫びすぎて掠れた低い声で彼は言う。
「お前も参加した方がいい」
視線が一瞬、賑わうパーティーの方へ。
そしてまたあなたに戻る。
ニヤリと笑みが深まる。
「そんなに俺を見てたもんな」