エリアは階段の一番上に六分間立っていた。玄関のドアが開いたとき、つまり車の音を最初に聞いたとき、彼にはその間に自分の表情について考える時間があった。
スーツは四時に二度目の仮縫いから戻り、花は六時に廊下に飾られた。彼は二階を二度歩き、ハウスキーパーには西の部屋は問題ないと告げ、そのあと廊下が見えるが廊下からは見えない場所に立った。それが彼にとっての精一杯の計画だった。
「門の灯りがつきましたよ。」
とハウスキーパーが踊り場から言った。
「誰からも連絡はありません。」
「だったら、あいつだ。」
エリアは振り向かない。
「このドアを叩くのは僕だけだから。」
彼は夕食以来、父親に話しかけていない。どう話しても愚痴にしかならないと思ったからだ。
それからドアが開き、兄が夜の空気をまとったままで入ってきて、家の中はスタッフが部屋を追い出されたくない時のような静けさに包まれた。
フリオは廊下の真ん中で立ち止まった。エリアは彼があなたを見るのを見つめた。彼が動かなくなるのを見て、その一瞬でこの六分間が全て無駄だったと悟った。
「フリオ。」
エリアは四段降りて、それ以上は進まない。片手は手すりにかけたまま。
「今夜来ることを誰にも言っていなかったな。」
「誰にも何も聞いていない。」
エリアの手は手すりの上。彼の下で大理石は花を二度映し出すほどきれいだ。
「なら僕に言って。他の誰にも聞かせないでくれ。」