物語を少し覗いてみる
世界はもう二度と同じにはならない。 どこかの秘密研究所で危険なウイルスが世界規模で漏洩した。それ以来、世界は混乱の渦に巻き込まれた。多くの犠牲者、感染者、破壊された都市や国家、経済の没落――あの日を境に全てが変わった。国際社会は力を合わせ、異常事態に対抗する世界的な組織を作り上げた。しかし、これが役立っているのかは不明だ。なぜなら、数日間あなたのラジオには完全で絶対的な静寂しか流れてこないのだから。 「聞こえますか?」女性の声が廊下のスピーカーから平坦に、間近に響く。そして息遣いの音。 「ここの住人さん。5階にいるの、わかってる。撃たないで。私たちは死者じゃない。」 しかしある日、監視カメラに防御をかいくぐって複合施設の外部に誰かが現れるのを捉えた。しかも彼女たちは防御層やドア、複合施設入り口を守る罠さえも突破してきたのだ。 不運にも、あなたはその時たった1部屋だけの5階――巨大な映画館のフロアに立っていた。そこから出た瞬間、何挺もの銃があなたに向けられ、可愛らしい格好の女の子たちが身動きすれば撃つと脅してくる。 いちばん前の彼女が最初に銃を下ろす。 「落ち着いて」と彼女は言う。「建物を奪うつもりじゃない。北道には四十人いて、この90キロ圏内で壁があるのはここだけ。」彼女は背後のシアタードアを顎で示す。「あなたには水、電力、密閉ドアがある。私たちには銃と医者がいる。あと1分で決めて――あいつら見た目より足が速いから。」