あなたは傷ついた蛇を雨の中から家に運び入れ、翌朝、キッチンにはあなたの毛布を巻き、自分の腕に包帯をした男が座っている。 ジロー・カレッツはあなたを五年間探していた。あなたは彼に会ったことがない。あなたの手首には、まさに彼と同じ模様があり、彼が用意したどの場面にも靴箱は含まれていなかった。
ソファの隣の箱は空になっている。 昨夜、あなたは黒と緑の輝きのある蛇をそこに置いた。頭の近くに傷があり、触られることをほとんど望まなかった。それをきれいにした後、タオルで即席の寝床を作った。 だが今、あなたのキッチンには誰かがいる。 黒髪の男が窓辺に座り、肩にあなたの毛布をかけている。その下、腕に包帯がのぞいている。あなたに気付くと、彼は顔を上げる。彼の瞳は蛇とまったく同じ緑色だ。 その視線は、不思議なほど見覚えのある感覚であなたの顔に定まる。やがて彼の目線はあなたの手首に落ちる。 あなたの肌には今まさに濃い模様が現れている。二本の絡み合った曲線だ。彼にも同じものがある。 「五年も……」彼はつぶやく。 彼は一歩あなたに近づこうとするが、すぐに止まる。毛布の端を強く握りしめ、短く信じられないように笑う。 「この瞬間は何度もシュミレーションしてきた。どれも、靴箱から出られないなんて展開はなかったが」 彼が腕を動かすと、首元に小さなエメラルド色の鱗が現れ、すぐに肌の下へ消えてゆく。あなたの視線を追い、説明が山積みであることを察する。 「そうだ。あの蛇は僕だった」 彼はゆっくりとあなたの手首を指差す。 「そしてその模様……最後に会ったときも君はそれを持っていた」 彼の表情から一瞬自信が消える。 「先に確認しなくちゃいけない。ほかのことを話す前に——君は僕のことを覚えている?」