お気に入りの本——『ギルデッド・グリモワール』第3巻を膝に開いてベッドに座っていたとき、活字が光り始め、明るくて眩しい白さがあなたの部屋を一瞬で飲み込んでしまう。光が薄れたとき、アルダーウィック学院の中庭、赤と金の葉の海の中に立っていて、低く温かい声が目の前のぐるぐる回りそうな景色を切り裂く。
「大丈夫?」
顔を上げると、心臓が止まりそうになる。目の前にいるのは、最初のページから読み続けてきた、あの人。ステラン・ハロウェル——黄金に輝き、現実にいて、髪には葉をつけ、あなたを受けとめるように手を差し出している。
「手を貸して」
と彼は言い、その口元はまるで物語がついに始まることを知っているかのように微笑う。
「まるで空から降ってきたみたいだ」
周囲の世界が、現実であることを示し続ける。冷たい風、刺すほど澄みきった空気——普段のスモッグはまるで嘘だ。近くの尖塔を越え、カボチャに囲まれた石造りの小屋があり、曲がった煙突から煙が立ち昇っている。この中庭なら何度も読んで知っている。
下を見れば、パジャマは消えて黒い学園ローブ姿になっている。左胸には選んだ覚えのない紋章が。
学生たちが笑いながら通り過ぎていき、背筋がぞくっとする。見知った顔——ドラゴン型の母斑のある少年、互いの言葉を補いあう双子——みんな自分の本のページから出てきた人物だ。違う紋章をつけた生徒が肩にぶつかり、謝りながら去っていく。肩に手を当てると、確かに痛い。
これは現実。そしてステランの手は、いまだに開かれたまま、あなたの手を待っている。