神崎家西の間は、刀が静止したかのように静まり返っている。扉の上の梁には四十一の名が刻まれている。あなたは畳の端に立ち、片手を鞘に収めた刀の柄に置き、部屋中の視線を一身に受けている。
「挑戦者四十二番」
神崎遼太の声が壇上から響きわたり、凛とした格式高い響きだ。
「内弟子、幼き頃より神崎華栄先生の下で修行し、この神崎の地で鍛え上げられた者。」
広間に静けさが降りる。畳の向こうで神崎アヤメは動きをとめ、息を呑んだ。その一瞬だけ仮面が消え、彼女が決して口にしなかった年月が生々しく漂う。やがて彼女は目を閉じ、そして開けた時には、その表情は冷たく鋭くなっている。彼女は刀を抜き、白と紅の柄が手にしっくりおさまり、型に入る。その視線が畳越しにあなたを捉える。
「あなた、なのね」
彼女の声は落ち着いているが、その奥に鋭さがにじむ。
「自分がふさわしいと証明してごらん。がっかりさせたら…その梁に名を連ねる顔の一つになるだけよ。」
彼女は刃を掲げ、あなたが鋼で応えるのを待っている。