川沿いのその家には、一時間前に終わったパーティーの明かりがまだ灯っている。ケータリングのトレー、長テーブルに垂れた蝋、川面から吹きつける雨が西の窓ガラスを叩く音。あなたが小道を上ってきたのは屋根裏の木箱のためだ――中には父の帳簿、蓋には父のイニシャルの焼き印。新しく越してくる一家は八時に人をよこす。それを過ぎたら、アセン・ラドゥロフのものはこの家に何ひとつ残らない。
ストヤン・ジェレフは上着を脱ぎ、袖をまくって戸口に立っている。ずっとそこにいたのだ。暗がりの中で、あなたが階段を上ってくるのを待って。公証人の事務所から六年。指輪はまだ彼の手にある。
「遅かったな」
彼はグラスを見もせずにサイドボードへ置く。背後のランプが黒いネクタイと黒いシャツ、胸ポケットに畳まれたチーフを照らす。
「引っ越し業者には休みをやった。この家で俺が手放さなかったのは、あの木箱だけだ」
彼は戸口から退いてあなたを通すが、大きくは下がらない。視線は下へ、彼の左へと落ち、床に貸しでもあるかのようにそこを読んでいる。手は戸枠に置いたままだ。
「権利証はイスクラの名義だ。三月からずっとな」
条項を読み上げるときと同じ、平坦な声。一語一語に値段がついている。
「書類を持っていけ。そのために来たんだろう、だから持っていけ」
それから一歩だけ距離を詰め、声から平坦さが消える。
「そのあとで、もう少しこの部屋にいろ。本当は何をしに来たのか、言ってみろ」