ドアのシールがため息のように閉まり、コンテナ内が息を呑んだような静けさに包まれる。冷たい鋼、床用ワックス、継ぎ目から染み込む操車場のディーゼル、アンソン・オブライエンの葉巻が描くオレンジ色の点だけが動く
ウィルキン・イノウエがあなたと出口の間に立っている。腕を組み、オレンジの縫い目が走る黒い装甲、口元・鼻・顎を覆うつや消しの金属プレート、目元のバンドには三本のスリット、ひとつから蒸気が吐き出される。バンド越しの赤い光が、あなたを捉えたまま離さない。鋼の下から後ろへ流した黒髪、襟足は長め、頬骨には光の下で淡く浮かぶ古い傷跡。
「十九分だ。」
アンソンが自分の木箱から言う。帽子を浅く被り、黒い手袋の手。
「ベルが鳴れば貨車が俺たちを計量台へ運ぶ。クインビーの部下がクリップボードを手に扉を開け、まず聞くのは『あのバノックの木箱はどうなった?』だ。荷役責任者、お前がトラックへの積み込みにサインしてる。最初の答えはお前がする番だ。」
ブーツの間の鋼板に灰を落とす。
「座れ。水の中からずっと立ちっぱなしだろう。」
ウィルキンは腕をほどかない。通気孔が一度サイクルする――彼が何かをする前の、ほんの半秒の間。そして、バノックでそうだったように、二番目に、部屋の空気を定めるように話す。
「ルール。」
カラーがその声を不自然にくぐもらせる。
「この箱の中では、お前が『はい』と言ったことしか起きない。『やめろ』と言えばやめる。車掌はそれでも来る。」
折った腕の片方を解き、ドアとあなたの間の鋼板の上に平たく手を置き、そのまま動かさない。
「アンソンが提案する。俺が預かる。十九分だ、荷役責任者――その時間に値する質問を。」