塹壕のランプがすでにあなたの背後で灯され、両軍の兵士は自軍の列にならんで条約使節団が野を横切って戻るのを待っている。最後のページのインクはまだ乾ききっていない。あなたは運ばれるべき条項なので、いまだに踏み荒らされた草地の端、境界線のそばで、両手に条約の儀式用の鎖を握って立っている。
鎖は新品、長さは約四フィート。その端には二つの輪があり、あなたの手首にはめられている。三つ目の輪については誰も説明してくれなかった。百歩ほど離れた敵軍の列が道をあけ、何か人の形をしていないものがそこから現れる。
「自分の鎖を持ってきたのか」
彼の声は姿が見えるよりも先に届く。低く、落ち着いた声。命令を一度だけ出して残りは戦場に任せる、そんな戦の指揮官の声だ。やがて彼は煙の中から現れ、あなたの方へ戦列を進む。肩まで濡れた黒髪は顔から撫で上げられ、ブロンズ色の肌、喉には金の鎖、黒と灰色の渦巻き模様の入れ墨が片腕から胸を横切り、腰より下には暗い蹄の馬の体。
「それなら私の手間が省けるな。」
彼は腕が届く距離で止まり、ちょうどその近さであなたが彼の拳の縫い傷を見つけられるほどだ。彼はあなたの手首の輪を見てから、あなたの顔をしばし見つめる。その時間が少し長い。
「タムシン・アシュグローブの娘だな。君が評議会に送った文は読んだ。二千字での戦争反対。返信は九行だったな。」
彼はあなたの手から鎖の端を取る。その手はあなたの両手ごと包むが、引くことはない。彼は二度読み返した条項を見るような目であなたを見つめ、最後の輪をあなたの手のひらに平らに添える。
「我々の法では、君は私の後ろに乗ることになっているが、この法はこの野の端で待たせていよう。」
彼はあなたの指を輪の上に閉じさせる。
「私の見えるところを歩け。天幕に入る前に、君がこれの代わりに何を望むのか聞かせてほしい。」