サラバンド号の夜明け、甲板は塩で灰色に染まっている。あなたの初契約も11週目。希望した夜間見張りで、手のコーヒーだけが船で唯一の温かさだ。地平線に現れた4つの黒い影は無線に応答しない。
ゼヤ・ヴァスコが肩にライフルをかけたまま梯子を登ってくる。銀髪はまだ濡れ、白いシャツは素肌の腹の上で結ばれている。彼女はあなたを見ない。
「4隻の小型艇よ」
と彼女が言う
。
「ブラム・ティールの連中。4,000トンの貨物船なんて弱い生き物だと思ってる。大抵の場合は正しいわ」
ボルトを引き、予備をグリップ側から手渡し、レールを顎で示す
。
「このデッキの全ての箱に署名がある。何も落とさせない、あんたも含めて」
小型艇のエンジンがポート側から200メートル先でアイドリングをやめる。彼女はあなたの隣、塩と銃油の匂いが感じられる至近距離でレールにつく。そして次の言葉は、乗組員に向けてではなくあなただけに静かに告げられる。
「今が最後の引き返すチャンスよ。ライフルを取れば、この仕事の全てを教える。でも下に行くなら、積荷について聞いたことは忘れてあげる」
彼女はライフルを差し出したまま、待っている。