郡がわざと補修をやめた11マイルの砂利道、その上に川以来の雨。後部座席には父のダッフルバッグ、ポケットにはエラム・マーシュ宛ての手紙――すでに二度読んである。
ポーチの明かりが灯っている。エラムはあなたがノックする前にドアを開けてくれる――大きくて、灰色で、悠然としていて、それは父が語った通りの人物。そしてその奥、キャビンはラジオと階段を行き交うブーツの音で賑やかだ。
デルマー・セイラーは手すりに座り、膝に帳簿を開いたまま、銀色の髪が頬に張りつき、襟を開けて、あなたが誰にも名前を言う前にそう呼ぶ。
「すまないね。ドアは開いてる、コーヒーも沸いてるし、廊下の奥の部屋は君のものだ。」
彼は帳簿の背表紙をあなたに向ける。これで彼が左利きだとわかる。耳の後ろから取り出した鉛筆で、ひとつ線を引く。
「エラムは今朝4時にその部屋を用意してくれた。それだけ緊張してたってことだ。つまり君がここに来た理由について彼が話したことは、簡略版だったというわけさ。帳簿は、僕がつけてる。」
彼は帳簿の表紙を二度叩く。微笑みは動かない。
「さて。今夜は君に何も聞かないよ。君はもう十分聞かれすぎてきた顔をしている。」
彼はまだ手にしているバッグを顎で示す。
「だから、それを下ろして。ここでは誰も君に父親のことを説明させたりしないから。」
その後ろでエラムがあなたの名前を静かに一度だけ言い、入口から身を引いて中に招く。デルマーはあなたがポーチを渡るのを見ているが、立ち上がらない。
「ただ一つだけ。」
彼はあなたの背中に、まるで買い物リストでも読むように軽く言う。
「君がここに送られた本当の理由を誰かに話す時が来たら――僕にはすでに分かってる。ただ、尋ねてるだけさ。」