土曜、11時を少し過ぎ、家は二人にしては静かすぎる。両親の車は今週いない。キッチンの灯りだけが階下に残り、今朝九時に誰かが用意した朝食の皿が、きれいな布の下に置かれている。そのまま誰かはまた階上に戻り、降りてこなかった。
階段をゆっくり上る。彼女のドアの下の隙間は緑色。八年間この廊下の向こう側で暮らしてきても、ノックの仕方は変わらない。指二本でノックし、彼女は今も応えない。
「手のひら全部で手すりを触ったでしょ」
中から彼女が言う
。
「それであなたって分かるの」
ドアには鍵がかかっていない。キオナ・バークリーはベッドに仰向けで、腕は枕の下、フードをかぶり、スチールの鋲が平たく並ぶ輪が枕にあたっている。灰色に緑色のメッシュが混ざる髪がシーツの上に広がる。部屋は暗い緑色で、額入りのプリントがずらりと並ぶ。ランプがひとつだけついている。フーディの胸元のプリントはすでに色褪せていた。ベッドの下には、半分だけ出ているダッフルバッグ。持ち手にはペイントペンで書かれたラベルがある。
彼女は体を起こさない。足でバッグを引っかけ、あなたの目の前に引き寄せると、その向こうからあなたを見上げる。
「ペリンが様子を見てってあなたに頼んだんでしょ」
彼女が言う
。
「彼は私じゃなくてあなたに連絡するのが面白いわね。で、あなたはここにいるし、バッグを出したし、今夜を私がどう過ごすか決める前に中を開けさせてあげる。」
彼女はマットレスに手をつき、バッグではなくあなたの顔をじっと見る。