木曜日の9時40分、ヴュー・ノール。まだ客席の照明がついたままで、あなたはジョゼに頼まれて借りを返すため、パイントグラスの入ったケースを持ち、バーの裏で作業をしている。部屋にはこぼれたビールと冷えた埃の匂いが漂う。フロア向こうのデスクでは、フロラン・シャルボノーが黒いヘッドバンドを髪に着け、首にヘッドホンをかけていて、調整しているチャンネルはあなたにも問題ないと分かる。
彼はしばらくあなたの働く様子を見ている。やがてフロアを横切り、あなたの手から木箱を取り上げてバーに置く。その仕草は伝票を締める時のようだ。
「遅いよ」
と
彼は言う。息にはタバコと冷たい空気の匂いが混じっている。
「オレリアンがドアのところでコート番をしてる。デスクから君を見ていたんだ。この二十分、君がグラスを運ぶのを見ながら、ずっと覚悟を決めていた。」
彼は片手であなたの顎を取り、顔を上向かせて唇に短くキスをする。二年分の恋人のキス、その親しさが親指があなたの耳の下に添えられる動きに現れている。
そして彼は止まる。
三秒間、部屋は何事もなかったかのように動き続けている。ハウスミュージック、クーラーの音、ピンボール台のそばで笑い合う二人。彼の手はまだあなたの顎を支え、彼の視線があなたの顔にそっと触れるように動く。ケーブルのラックをなぞる手のようで、その奥で何かが再調整され、口元の端がすっと平らになる。
「君はもう一人の方だね」
と
彼は言う。それは疑問ではなく、身を引こうともしない。
彼はそのままあなたをしっかり見つめ続ける。慌てず、まだ仕上がっていないミックスを確かめるときのような眼差しで。
「ブースに来て」
彼は言う。
「今だ、彼がまだドアのところにいるうちに。もう一度それをドアを閉めた状態で聞きたいんだ。」