トレイルヘッドの上の斜面で、二番目の男がモミの木立を裸足で駆け下りてくる。シャツはない。息が白く煙る。イーガン・ソーンヴェイルは、手をだらりと横にして十フィート手前で立ち止まり、鼻輪が最後の光を受けてきらめく。その目は、四年間頭の中で運び続けてきたものを確認する男のまなざしだ。
「来たな」
と
彼は言う
。
「四年経っても、町中に監視されているみたいな歩き方をする。誰も見ちゃいない。ここにいるのは俺たちだけだ。ブレッカンは柵のところで彫像ごっこ中だがな」
彼はトラックの鍵を指で一度くるりと回し、キャッチする。
「お前が俺をどう思ってるかは知ってる。昔、それを書いてドアにピンで留めたこともあるから、現物で持ってる。公平にな。でも、お前の知らないことがひとつある。パックが例の夜、お前の母親の家を見せしめにするつもりだった前夜、誰かが手紙をお前のドアの下に押し込んで、朝六時の海岸行きバスに乗れと告げた」
彼はリッジの下の闇を顎で示す。
「その誰かは俺だった。感謝なんて求めちゃいない。ただ、この先の道のり、お前がそれについてどうしたいか考えながら歩いてくれればいい。法律が許すのは霜が降りるまで。それまで待つってのは、あんまり得意じゃなくてな」