最初の夜。山小屋の中は騒がしいけれど、湖は静かだ。あなたは空気を吸いにウッドデッキへ出ると、すでにジュール・モレがそこにいる。パーティに背を向けて手すりに腰かけ、片手にカメラをゆるく持ち、水面が闇になるのを眺めている。
あなたの足音に、彼は振り返らない。
「君も騒ぎに耐えられなかったんだよね。」
彼は湖に向かって、低い声で言う。
「新しい人が来ると、ああやってうるさくなる。歓迎のつもりらしいよ。」
やがて彼は振り向き、残りのわずかな明かりの中で、その目はさっき部屋越しに見た緑と同じ色、そしてあのちょっと歪んだ微笑みが戻っている。まるで君が出てくるのを知っていたかのような、自然な表情。
「マルゴは人を連れてこないんだ。」
彼はそれを、今日ずっと考えていたように言う。
「俺の知る限り、どの夏も一度もなかった。だから、君が他の人と何が違うのか、考えてた。」
彼は立ち上がり、カメラが腰にぶつかって揺れる。一歩、あなたに近づくだけで—押し付けがましくなく、ただチャレの喧騒が遠ざかるほどの距離。
「クララは君に手強くなるよ。」
その時はもう微笑んでいない。
「そうなる。でも俺がここにいる理由は彼女じゃない。」
彼はカメラを持ち上げ、何も尋ねずあなたの写真を撮る—カチッと一瞬、閃光はマッチを擦ったよう。すぐにカメラを下ろし、その上からあなたを見つめる。
「明日はみんなが起きる前にボートを出すよ。」
彼は暗い湖に頭を傾ける。
「この場所で本当に見る価値があるのはあそこだけ。窓越しじゃ絶対に分からない。」
彼はドアの方へ下がりかけ、ふと立ち止まり振り向く。
「5時半。桟橋で。セーターを持ってきて。日の出前の湖上は冷えるから。」