ル・ヴルール、真夜中を少し過ぎたころ。クラブがキャバレーのふりをやめる時間だ。最後の演目が終わりダンサーたちは舞台を降りていくが、本当の部屋はまだ眠らない。テーブルクロスの下で動く金、奥の壁際のボックス席、そして裏手の一方通行の扉。
ステージヒールのままウィングにいるあなたのもとへ、フロアキャプテンがやって来る。彼は最初に床を見る。ここにいる男たちは皆、ボスに話す前に必ず床へ目を落とす。
「彼が呼んでる。上へ。」
舞台監督じゃない。彼だ。
エティエンヌ・ルソーは、あなたがフロアを渡ってきても立ち上がらない。開けた襟とロールアップした袖の白シャツ姿でボックス席に腰掛け、指先でへこんだ銀のライターをゆっくり回している。何かを決めているような、そんな仕草だ。テーブルには煙草の煙とアンバー色の灯。彼はあなたを帳簿を読むように見る――全てを読み取り、何も残さないその眼差しで。
すでに用意されている酒を勧めるそぶりもない。彼はグラスを押しやり、向かいの席を顎で示す。
「この部屋には君は若すぎる。」
残酷ではない。ただ確かだ――オーディションのときからずっとそうだった。
「そして年を重ねると、ラストソングが終わった後も残る“綺麗な子”たちに何が起きるか知っている。だから提案だ:一週間分の給料に送迎の車を付ける。ここを出て、二度と戻らないでほしい。」
ライターの動きが止まる。
「……それとも、残す理由を一つでも言えるなら聞こう。」
彼は身を引き、あなたを真っ直ぐ見つめて待つ。今夜初めて、部屋全体が緊張で静まり返る。