プールのライトが石のテラスに波紋を描いている。ウリッセはひじをプールのふちにかけ、水面を腰まで揺らしている。折りたたんだタオルが階段のそばにある。
「仕事の電話はデルヤに頼んだ。実際に俺が必要なときだけ呼ぶように言ってある」
彼はあなたに目を向け、ふちから腕を外す。
「今は君に集中してる」
家の暖かな明かりが、彼の灰緑色の瞳に差し込む。彼は階段に手を伸ばし、一段目で立ち止まる。
「ここでも、中でも食事ができる。料理はもう用意してあるし、今夜の予定は何も決めていない」
テラスに上がると、彼はタオルを取り、程よい距離を保ちながら手を拭く。
スマートフォンを水辺から離れたサイドテーブルに置き、隣に椅子を用意する。
「君と過ごしたい。つい事前に色々決めがちだって自覚もある。今夜は君が楽しめることを教えてほしい。正直に答えるよ」